2020年3月31日火曜日

感染症情報(2020年3月後半)

・ かぜ(上気道炎)、溶連菌感染症、胃腸炎、インフルエンザは、全国一斉休校と春休みの影響により、小中学生の間でほとんど見なくなりました。保育園では、かぜが散発しています。
・ 新型コロナウイルスに関して、現在の神奈川県はフェーズ0です(フェーズ1が移行期、フェーズ2が蔓延期)。しかし感染者数は緩やかに増加しつつあり、今後も十分な警戒が必要です。咳エチケットを守ること、ウイルスをやり取りしやすい「密閉空間(むんむん)、密集場所(ぎゅうぎゅう)、密接場面(がやがや)」の三条件を避けること、各自が体調をしっかり管理して不調時は無理しないことが、感染拡大防止に必須です。
・水ぼうそうが散発的に発生しています。おたふくかぜの流行はありません。
・麻疹の流行は一段落したようです。今年、神奈川県での報告はありません(全国で9件あります)。
・風疹の流行が一昨年8月から続いています。今年、神奈川県で7件(全国で73件)の報告があります。
・麻疹、風疹ともに、感染者の多くはワクチン接種歴がないか不明の成人です。妊婦が風疹に罹ると、赤ちゃんに先天性風疹症候群を生じる危険があります。昨年、4件の報告がありました。1歳と就学1年前の2回、MRワクチンを接種しましょう。成人で風疹ワクチンを一回も接種していないか、一回しか接種していない場合、ぜひ二回接種を行ってください(ただし、女性は妊娠中に接種できません。接種後2ヶ月は避妊が必要です)。風疹の流行を止める唯一の手段はワクチンの普及です。昨年4月から成人男性(昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までに生まれた男性)を対象とした抗体価測定(無料)とワクチン接種(無料、定期接種)が開始されました。該当する方は検査とワクチンをご考慮ください。当院においても受け付けています。また大和市は、市内在住で19歳以上の女性(妊娠を希望する方。妊婦または妊娠の可能性がある方は除く)とその配偶者に対して、MRワクチン接種の一部公費助成を行っています。当院においても受け付けしています。詳細は大和市役所にお尋ねください。



2020年3月8日日曜日

インフルエンザ速報 2019/20(第18報)

 神奈川県全域におけるインフルエンザの報告数は、2020年第9週(2月24日〜3月1日)で4.41です(1医療機関で1週間に4.41人という意味です)。前週の5.13よりも減少しています。大和市内は4.00で、前週の5.45よりも減少しています。
 今季、11〜12月にA型の流行があり、冬休みに一時的に沈静した後、1月下旬から再び小流行がありました。2月中旬からA型がしだいに減少し、代わってB型の小流行が続いていました。3月2日に市内の小中学校が一斉に休校になった後、B型も減少しています。現在、ごく一部の幼稚園と保育園でB型が少々見られる程度にまで落ち着いています。当院には1日に1〜2人が来院します。
 今季のインフルエンザの流行規模は昨季の約半分でした。第18報をもちまして、今季のインフルエンザ速報(2019/20)を終了いたします。

新型コロナウイルス感染症への対応

 新型コロナウイルス感染症への対応(最新版、3月7日時点)を「院長のコラム」に掲載しました。ご参照ください。

 新型コロナウイルス感染症は、無症状・軽症から重症肺炎や死亡に至るケースまで程度はさまざまですが、多くは無症状〜軽症です。高齢の方や基礎疾患 (免疫不全、呼吸器疾患など) を持つ方は、重症化のリスクがあります。3月7日現在、国内で小児の感染者は少数にとどまり、重症化した事例は報告されていません。

 コロナウイルスは風邪ウイルスの一つですので、一般的な風邪対策は有効です。感染様式は「飛沫」と「接触」です。麻疹のような「空気感染」はありません。
 ・マスク着用 … 感染予防の効果は限定的ですが、感染拡大予防になります。咳やくしゃみのある方は、マスクを必ずご着用ください
 ・手洗い … 感染予防になります。こまめに洗いましょう。20秒くらいは必要です
 ・うがい … 効果は限定的ですが、感染予防になります。こまめにしましょう
 ・十分な休息と睡眠 … これが基本です。実は非常に重要です

 診断用のPCR検査が3月6日付で保険適用になりましたが、実施できるのは感染防護体制が整った感染専門病院のみです。一般の医療機関では検査できません。感染専門病院への受診・検査の適否は、帰国者・接触者相談センターの判断に委ねられます。風邪症状や発熱が2日以上続く場合、または息苦しさ (呼吸困難) や強い倦怠感が現れた場合、同センターにご連絡ください。基礎疾患を持つ小児は、さらに早めに連絡してください。感染者との接触歴がある場合も、同センターにご連絡ください。

 軽症者が一般の医療機関を受診した場合、診断を確定する検査はできませんし、治療は通常の風邪の対症療法と同じです (新型コロナウイルスの特効薬はありません)。現時点で、風邪の原因の大半は通常の (季節性の) ウイルス感染症と考えられます。