2020年6月29日月曜日

感染症情報(2020年6月後半)

・ 急性上気道炎(かぜ)と急性胃腸炎が、学校と幼稚園の再開に伴って増えています。急性上気道炎の症状は、鼻水と咽頭痛と発熱です。発熱は短期間で消失し、咳は無いかあっても軽度です。全身状態は比較的良好に保たれます。急性胃腸炎の症状は、嘔吐と下痢です。嘔吐が続いて脱水を起こすケースが稀にあります。
・ 新型コロナウイルス感染症は減りつつありますが、まだ収束には至っていません。神奈川県内で1日数名の感染者が報告されています。大和市内における6月中の感染者は2名でした(50代男性、40代男性。いずれも無症状〜軽症。2名とも6月15日の報告)。[追記:大和市内において、7月2日と3日に各1名の感染者が報告されました。2名とも60代の女性で軽症〜無症状です。] 小児の感染者は報告されていません。小児の感染者は国内でも世界的にも少数です。日本全国で、20歳未満の感染者数は700名前後(全体の約4%)で、死亡例やECMO使用例はありません。小児は新型コロナウイルスに罹りにくく、罹っても重症化しにくいことが特徴です。その理由の一つとして、新型コロナウイルスがヒトの細胞内に侵入する際に結合するACE2(アンギオテンシン転換酵素2型)受容体の発現量が、小児では成人よりも少ないことがあげられています。・ 欧米で川崎病と新型コロナウイルス感染症との関係が疑われていますが、日本および近隣諸国では欧米のような症例の発生は確認されておらず、川崎病と新型コロナウイルス感染症の関係を積極的に示唆できる情報は得られていません。今後の動向を注視していきます。
・ 水ぼうそう、おたふくかぜともに流行はありません。
・ 麻疹が散発的に出ています。今年、神奈川県で1名(全国で12名)の報告があります。風疹も散発的に出ています。今年、神奈川県で7名(全国で79名)の報告があります。麻疹、風疹ともに、感染者の多くはワクチン接種歴がないか不明の成人です。妊婦が風疹に罹ると、赤ちゃんに先天性風疹症候群を生じる危険があります。昨年、4名の報告がありました。1歳と就学1年前の2回、MRワクチンを接種しましょう。成人で風疹ワクチンを一回も接種していないか、一回しか接種していない場合、ぜひ二回接種を行ってください(ただし、女性は妊娠中に接種できません。接種後2ヶ月は避妊が必要です)。風疹の流行を止める唯一の手段はワクチンの普及です。昨年4月から成人男性(昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までに生まれた男性)を対象とした抗体価測定(無料)とワクチン接種(無料、定期接種)が開始されました。該当する方は検査とワクチンをご考慮ください。当院においても受け付けています。また大和市は、市内在住で19歳以上の女性(妊娠を希望する方。妊婦または妊娠の可能性がある方は除く)とその配偶者に対して、MRワクチン接種の一部公費助成を行っています。当院においても受け付けしています。詳細は大和市役所にお尋ねください。

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