2020年7月31日金曜日

感染症情報(2020年7月後半)

・ 急性上気道炎(かぜ)が、学校と幼稚園の6月下旬からの再開に伴って増えています。主な症状は、鼻水と咽頭痛と発熱です。発熱は通常、1〜2日で軽快します。新型コロナウイルス感染症とは違うと思われます。
・ 新型コロナウイルス感染症が増加しています。7月の大和市内の感染者数は37人です。重症度別に、中等症2人、軽症28人、無症状7人です。主な年齢層は20〜40代ですが、60代以上の方々もいますし、27日に初めて小学生の報告がありました(家族内感染と推測されます)。小児の報告は今のところ1人のみです。日本全国を見渡しますと、20歳未満の感染者数は1300人台(全体の約5%)で、死亡例やECMO使用例はありません。小児は罹りにくく、罹っても重症化しにくいです。しかし今後、小児における発生動向に注意が必要です。
 新型コロナウイルス感染者が報告されたスーパーマーケット等で買い物をされた方々から、感染のリスクに関する問い合わせをしばしばお受けします。厚生労働省の定める濃厚接触者の定義は、「感染者(発症2日前から入院等を要した日まで)と近距離(約1m以内)で長時間(15分以上)接触した場合」とされています。ただしこの定義に当てはまっても、マスクの有無、三密の状況(発声を伴う行動、対面での接触など)により、感染の可能性は大きく異なります(双方がマスクを着用し密接を避けていれば、感染の可能性は低くなります。手指消毒をしていれば、さらに可能性は低くなります)。したがいまして、単に短時間の買い物をしただけであれば、感染のリスクはきわめて低いと考えられます。どうぞ冷静にご対応ください。
・ 欧米で川崎病と新型コロナウイルス感染症との関係が疑われていますが、日本および近隣諸国では欧米のような症例の発生は確認されておらず、川崎病と新型コロナウイルス感染症の関係を積極的に示唆できる情報は得られていません。
・ 水ぼうそう、おたふくかぜともに流行はありません。
・ 麻疹が散発的に出ています。今年、神奈川県で1人(全国で12人)の報告があります。風疹も散発的に出ています。今年、神奈川県で7人(全国で84人)の報告があります。麻疹、風疹ともに、感染者の多くはワクチン接種歴がないか不明の成人です。妊婦が風疹に罹ると、赤ちゃんに先天性風疹症候群を生じる危険があります。昨年、4人の報告がありました。1歳と就学1年前の2回、MRワクチンを接種しましょう。成人で風疹ワクチンを一回も接種していないか、一回しか接種していない場合、ぜひ二回接種を行ってください(ただし、女性は妊娠中に接種できません。接種後2ヶ月は避妊が必要です)。風疹の流行を止める唯一の手段はワクチンの普及です。昨年4月から成人男性(昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までに生まれた男性)を対象とした抗体価測定(無料)とワクチン接種(無料、定期接種)が開始されました。該当する方は検査とワクチンをご考慮ください。当院においても受け付けています。また大和市は、市内在住で19歳以上の女性(妊娠を希望する方。妊婦または妊娠の可能性がある方は除く)とその配偶者に対して、MRワクチン接種の一部公費助成を行っています。当院においても受け付けしています。詳細は大和市役所にお尋ねください。

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