2020年11月16日月曜日

感染症情報(2020年11月前半)

急性上気道炎(かぜ)が乳幼児〜学童の間で流行しています。寒さが厳しくなるにつれて、かぜにかかる子どもが増えてきました。ライノウイルスなどが原因です。主な症状は鼻水と咳です。12日間の発熱を伴うことがあります。全身状態は比較的良好に保たれます。

・溶連菌感染症が散発しています。主な症状は、発熱と咽頭痛です。

・新型コロナウイルスの大和市内での感染者数(11114日)は18名です。全国的には感染者数が増加していますが、大和市内に限っては先月とほぼ同ペースです。全例が軽症か無症状で、重症の報告はありません。全年齢層で発生しています。10歳未満児の感染者は1名で、家族内感染と推測されます。市内の学校や幼稚園・保育園でクラスター(感染者集団)の発生はありません。当院での発生もありません。

・日本小児科学会は1111日、小児の新型コロナウイルス感染症に関する医学的知見を発表しました。要点を列記しますと、「小児が占める割合は少ないが、感染拡大に伴ってその割合が増えてきた」「学校や保育施設におけるクラスターは発生しているが、社会全体から見ると多くなく、多くは家族からの感染である」「小児は成人と比べて感染しにくい可能性が示唆される」「小児のウイルス排泄量は成人と比べて同程度である」「小児は成人と比べて軽症で、死亡例はほとんど無い」「ほとんどの小児の新型コロナウイルス感染症では、経過観察または対症療法が選択されている」「学校や保育施設の閉鎖は流行阻止効果に乏しい可能性が指摘されている」「教育・保育施設等の閉鎖や大人(養育者)のストレスが小児の心身に影響を及ぼしており、新型コロナウイルス感染症の流行による環境変化に関連した健康被害が問題になっている」「乳幼児健診や予防接種の機会を逃す子どもが増えていることは大きな問題である」などです。詳細は小児科学会ホームページ(http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=342)をご参照ください。

・新型コロナウイルス感染症における濃厚接触者の定義は、「感染者(発症の2日前から)と近距離(約1m以内)で長時間(15分以上)接触した場合」とされています。ただしこの定義に当てはまっても、マスクの有無、三密の状況(発声を伴う行動、対面での接触など)により、感染の可能性は大きく異なります(双方がマスクを着用し密接を避けていれば、感染の可能性は低くなります。手指消毒をしていれば、さらに可能性は低くなります)。

水ぼうそう、おたふくかぜともに流行はありません。

・麻疹が散発的に出ています。今年、神奈川県で1名(全国で13名)の報告があります。風疹も散発的に出ています。今年、神奈川県で8名(全国で93名)の報告があります。麻疹、風疹ともに、感染者の多くはワクチン接種歴がないか不明の成人です。妊婦が風疹に罹ると、赤ちゃんに先天性風疹症候群を生じる危険があります。昨年、4名の報告がありました。1歳と就学1年前の2回、MRワクチンを接種しましょう。成人で風疹ワクチンを一回も接種していないか、一回しか接種していない場合、ぜひ二回接種を行ってください(ただし、女性は妊娠中に接種できません。接種後2ヶ月は避妊が必要です)。風疹の流行を止める唯一の手段はワクチンの普及です。昨年4月から成人男性(昭和3742日から昭和5441日までに生まれた男性)を対象とした抗体価測定(無料)とワクチン接種(無料、定期接種)が開始されました。該当する方は検査とワクチンをご考慮ください。当院においても受け付けています。また大和市は、市内在住で19歳以上の女性(妊娠を希望する方。妊婦または妊娠の可能性がある方は除く)とその配偶者に対して、MRワクチン接種の一部公費助成を行っています。当院においても受け付けしています。詳細は大和市役所にお尋ねください。

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