2016年9月7日水曜日

麻疹の集団発生 その対策(改訂版)

 関西空港の従業員らを中心に麻疹が集団発生し、その一部が関東地方にも拡散しています。患者の大部分がワクチン未接種者です。ただし、9月7日の時点で全国的な流行には至っておらず、過度の心配は不要と思われます。
 発熱とカタル症状(咳、鼻水、眼球結膜の充血など)が著しく、麻疹ワクチンまたはMRワクチンを接種していない方は、発症から10〜12日前の行動をよく思い出してください。もしも海外や集団発生の場所を訪れていたら、麻疹の可能性を排除できないため、直接来院せず、受診前に必ず電話連絡してください。
 1歳未満児(おおむね生後8〜9ヶ月以上)で、MRワクチンの早期接種を希望される方にはできるだけお応えしたいと思いますが、ワクチンがすでに品不足に陥っていますので、定期接種(1歳、就学前1年間)の方を優先させていただきます。ご了承ください。なお、1歳前の接種は任意接種(自費)の扱いになります。

2016年9月1日木曜日

麻疹 最新情報(9月1日)

 海外から持ち込まれた麻疹(はしか)が、関西空港を中心に拡大しています。関西空港内の誘導や受付を担う社員16名が麻疹を発症し、21名が疑い例とされています。発端者は、8月18日に麻疹と診断された20代女性のようです。
 関西空港を利用した近畿在住6名の感染も確認されています。そのうちの1人(19歳男性)は、麻疹を発症しているにもかかわらず、8月14日に幕張メッセで開かれた大規模コンサートに参加していました。後日、コンサートの参加者2名が麻疹を発症しました。
 これとは別に、8月26日、立川市のイベントホールで行われたアニメ関係のイベントに麻疹患者が参加していたことが判明しています。
 麻疹の潜伏期間は10〜12日です。麻疹ワクチンの接種歴がなく、発熱、咳、鼻水、眼球結膜の充血などを認めた場合、医療機関を受診する際は必ず事前に電話連絡してください。待合室での感染を防ぐため、裏口から入って別室で待機していただきます。
 ワクチン接種対象年齢に達している子どもは、できるだけ早くワクチンを接種しましょう。