2016年2月24日水曜日

B型肝炎ワクチンの定期接種化(第二報)

 B型肝炎ワクチンの定期接種化がほぼ確定しました。
 定期接種の開始時期は「平成28年10月」の予定です。 
 定期接種の対象者は「平成28年4月以降に出生した、1歳未満児」です。 
 標準的な接種方法は、1回目を生後2ヶ月、2回目を生後3ヶ月、3回目を生後7〜8ヶ月(2回目から5ヶ月あける)に行い、遅くとも1歳前に終えること、とされています。
 しかし、4月に出生した子どもが10月に始める定期接種を受けるためには生後6ヶ月まで接種を控えなければならず、それ以前に行うと任意接種の扱いになってしまいます。また、対象年齢外(平成28年3月までに生まれた子ども)の移行措置は、今のところ考えられていません。これらの矛盾点については継続審議中のようです。

2016年1月16日土曜日

抗インフルエンザ薬の予防投与

 家族の何方かがインフルエンザを発症した場合、抗インフルエンザ薬(タミフル、リレンザ、イナビル)の予防投与が可能かどうか、お尋ねいただくことが時々あります。予防投与の対象者は原則として、(1) 高齢者(65歳以上)、(2) 慢性呼吸器疾患または慢性心疾患を持つ方、(3) 代謝性疾患(糖尿病など)を持つ方、(4) 腎機能障害を持つ方 に限られます。そのような場合も保険診療は適用されず、自費診療の扱いです。ただし、受験や大切なイベントを控えているなど特別な事情があれば、生来健康な方にも抗インフルエンザ薬の処方を配慮いたします。

2016年1月7日木曜日

ワクチン料金を一部引き下げます

ロタウイルスワクチンとB型肝炎ワクチンの料金を引き下げます。
ロタウイルスワクチンには、ロタリックス(2回接種)とロタテック(3回接種)の二種類があります。2または3回の合計で870〜1080円(消費税込み)の減額です。合計の金額は両者ともに同じです。
B型肝炎ワクチンには、ビームゲン(3回接種)とヘプタバックス(3回接種)の二種類があります。3回の合計で1020円(消費税込み)の減額です。
子育てに励む若い世代へのささやかな支援とご理解ください。料金改定は2016年1月8日から実施いたします。

2015年11月8日日曜日

インフルエンザ時の異常行動

 インフルエンザに罹っている間、高所から飛び降りたり道路に突然走り出したりする、重度の異常行動を起こした症例が昨季、57人(年齢1〜16歳)だったことが厚生労働省・専門家会議から報告されました。例年並みの報告数です。
 タミフル、リレンザなど抗インフルエンザ薬を服用していたのは21人(37%)、薬をまったく服用していなかったのは11人(19%)。残り25人は解熱剤のみ服用や不明などでした。
 これらの結果から、抗インフルエンザ薬と異常行動の因果関係は示唆されません。インフルエンザに罹ったら、薬の服用の有無にかかわらず2〜3日間、異常行動に注意する必要があります。インフルエンザ治療の大事な一項は「事故防止」にあります。

エンテロウイルスD68型 速報

 エンテロウイルスD68型(EVD-68)による下気道感染症(主に喘息性気管支炎)のごく一部に急性弛緩性麻痺が見られるとの報告が相次いでいます。昨秋に米国でアウトブレイクし、わが国への拡散が懸念されていました。このたび日本小児神経学会が緊急調査を行った結果、8月1日からの約3ヶ月間で47例の中間報告がありました(11月2日付)。年齢は0〜11歳(中央値3歳)です。
 急性弛緩性麻痺はきわめて頻度の低い合併症であり過度に恐れる必要はありませんが、万一、呼吸器症状が続いている最中に四肢の麻痺が現れた場合は早急に医療機関を受診してください。

2015年11月1日日曜日

インフルエンザワクチン 最新情報 〜重症化の阻止に有効〜

 慶応大学小児科グループが、昨季のインフルエンザワクチンが小児の入院を半分以下に減らしたとする調査結果を発表しました。 
 調査の対象は生後6ヶ月から15歳までの小児3752人です。A型インフルエンザの発症者でみると、ワクチンを接種していた小児で重症化して入院したのは100人あたり7人弱。未接種の小児に比べて、重症化するケースを55%減らしました。また、A型インフルエンザの発症自体も37%減らしました。ただし、生後6〜11ヶ月の乳児においては、効果がはっきりしませんでした。
 インフルエンザワクチンの効果は100%には及びませんが、接種しなければ効果はゼロです。やはり接種をお勧めいたします。

2015年9月1日火曜日

インフルエンザワクチン 最新情報 〜 乳児への効果は劣るか!? 〜

 慶応大学小児科グループが、インフルエンザワクチンは「生後6〜11ヶ月の乳児で効果を確認できず。1〜12歳の幼児・学童で6〜7割の発症防止効果が見込まれる」「重症化を防ぐ効果は、A型で全年齢を通じて76%、B型で確認できず」と発表しました(9月1日、米科学誌プロスワン)。
 乳児への効果に疑問が投げかけられました。乳児をもつ家族における対応法は、まず両親が接種する、兄と姉も(いれば)接種する、孫と接する機会の多い祖父母も接種する。インフルエンザウイルスを家庭内に持ち込まないことで乳児を守る。さらに万全を期すならば、乳児にも接種する(とくに保育所に通う乳児には接種を勧める)。以上の手順が現実的であろうと思います。
 ただし今季のワクチンの組成は、昨季のそれとは異なり大幅に改良されています。昨季より良い成績になることを期待しています。