インフルエンザが一気に流行入りしました。12月初旬までは一部の小中学校での集団発生だけでしたが、12月第2週からは市内全域の保育園・幼稚園・小中学校で見られるようになりました。
かぜやインフルエンザが増えてきたため、外来診療が混み合ってご迷惑をおかけしています。当院は人数制限をして患者さんをお断りすることはいたしません。かかりつけの方も初診の方もすべてお受けして、しっかり診療いたします。どうぞ安心してご利用ください。
・急性上気道炎(かぜ)が再び増加しています。長引く咳と鼻水が特徴です。発熱を伴うこともあります。
・溶連菌による急性咽頭炎が学童の間で増加してきました。これから寒くなると流行すると予想されます。主症状は発熱と咽頭痛です。
・RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス(急性細気管支炎の原因となるウイルス)は流行していません。
・伝染性紅斑(リンゴ病)と手足口病の流行はほぼ収束しました。
・胃腸炎が幼児・学童の間で徐々に増えてきました。主症状は嘔吐、下痢、腹痛、発熱です。
・インフルエンザが流行入りしました。各年齢層で増えており、地域全体に拡がりつつあります。神奈川県の定点医療機関の報告数は1週間に9.69人で、注意報レベルに近づいています(半月前は2.19人でした)。当院は1週間に30人で、警報レベルをすでに超えています。大和市内の小中学校における学級閉鎖情報が流行の把握に役立ちます(https://www.city.yamato.lg.jp/gyosei/soshik/2019/gakkouhoken/16065.html)。
・新型コロナウイルス感染症が徐々に増えています。神奈川県の定点医療機関の報告数は1週間に2.23人で、漸増しています(半月前は1.35人でした)。当院は1週間に3〜5人です。主症状は、発熱、咽頭痛、咳、鼻水です。重症化するケースは高齢者も含めて少なくなりました。急性期の症状は普通のかぜと同様ですが、まれに後遺症(味覚障害、嗅覚障害、長引く咳、倦怠感など)を生じる点が、普通のかぜと異なります。
・マイコプラズマによる肺炎が春以来、幼児・学童の間で多数みられます。8年ぶりの大きな流行です。神奈川県の定点医療機関の報告数は1週間に1.92人ですが、検査診断されていないケースが多いため、実数はもっと多いと思われます。秋から冬にかけて増加するため、今後の動向に注意が必要です。マイコプラズマ感染症は、風邪と同じ症状(発熱、倦怠感など)で始まりますが、熱が長引いたり、数日後から激しい乾いた咳が現れたりすることが特徴です。
・水痘(水ぼうそう)が幼児・学童の間で散見されます。11月、当院で9名を数えました。ワクチン二回接種済みでも感染することがありますが、その場合の症状は一般に軽度です。
・おたふくかぜの流行はありません。
・麻疹は今年、全国で43名の報告があります(神奈川県内はゼロです)。2週間で2名増えました。風疹は今年、全国で6名の報告があります(神奈川県内はゼロです)。麻疹は500〜1000人に1人が死亡する重篤な病気です。感染力が非常に強く、1人の感染者は12〜18人に感染させます(インフルエンザが1〜3人であることから、感染力の大きさを想像いただけると思います)。飛沫を浴びなくても、同じ部屋にいるだけで感染します。また、妊婦が風疹に罹ると、赤ちゃんに先天性風疹症候群を生じる危険があります。2000年以降、70名の報告があります。麻疹と風疹の流行を止める唯一の手段はワクチンの普及です。成人男性(昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までに生まれた男性)を対象とした抗体価測定(無料)とワクチン接種(無料、定期接種)が国の施策により行われています。本制度の期限が2024年度まで延長されました。該当する方は検査とワクチン接種をご考慮ください。当院においても受け付けています。また神奈川県は、昭和33年4月2日から昭和63年4月1日までに生まれた男性(国制度の昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までを除く)ならびに妊娠希望の女性(年齢制限なし)を対象とした抗体価測定(無料)を実施しています。こちらも当院において受け付けています。本制度の期限は2025年3月10日です。自身の健康を守るために、そして社会に麻疹と風疹を蔓延させないために、1歳と就学1年前(5〜6歳)の計2回、麻疹・風疹(MR)ワクチンを接種しましょう。
0 件のコメント:
コメントを投稿
注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。