2021年5月12日水曜日

新型コロナウイルスワクチン情報(8)

 日本で214日に新型コロナウイルスワクチンの接種が始まり、510日時点で医療従事者と高齢者に約473万回の接種が行われました。

 日本における副反応疑い例は、厚生労働省のホームページで確認することができます。現在、422日までの報告が掲載されています。急性アレルギー反応のアナフィラキシーについて、医療機関から580件の報告があり、このうち国際基準に該当するのは94件(女性85件、男性9件)でした。発生頻度は100万接種に37件と推定されます。女性に多い理由ははっきりしませんが、化粧品に用いられるポリエチレングリコールがファイザー製ワクチンに含まれることが可能性としてあげられています。アナフィラキシーと報告されたほぼ全ての例が軽快しています。約2万人を対象とした接種後健康調査によると、発熱、頭痛、倦怠感は2回目接種後に多くみられます(発熱38%、頭痛54%、倦怠感69%)。接種部位の痛みは12回目ともに90%以上です。発熱、頭痛、倦怠感、接種部位の痛みは、ワクチンの副反応として想定内の出来事です。現時点で、ワクチンの安全性に関する重大な懸念はありません。

 大和市では412日から高齢者施設に入所中の方への施設内接種が始まりました。517日から一般の高齢者(85歳以上の方)に向けた集団接種が始まります。524日から75歳以上の方に向けた集団/個別接種が始まります。65歳以上の方の開始日は未定です。当院で5月下旬から大和市の予約システム(http://www.city.yamato.lg.jp/web/shing/shing00000001_00011.html)を介して予約の受付を開始する予定です。詳細が決まり次第、ホームページに掲載いたします。

2021年5月2日日曜日

乳幼児健診、栄養相談のお知らせ

 当院は第二、四火曜日の1415時、乳幼児健診に併設して、江崎グリコ株式会社のご厚意により、専門の栄養士による栄養相談を行っています。乳幼児健診以外の方の相談も予約制で承ります。

 第一、第三、第五火曜日の乳幼児健診で、雪印ビーンスターク株式会社のご厚意により、「雪印ぴゅあ」サンプルをおひとり様に1個、進呈しています。

2021年4月29日木曜日

感染症情報(2021年4月後半)

・急性上気道炎(かぜ)が乳幼児〜学童の間で流行しています。とくに、保育園・幼稚園の新入生に多くみられます。主な症状は鼻水と咳です。12日間の発熱を伴う場合もあります。かぜ症状が長引く場合、副鼻腔炎や中耳炎の併発を気にする必要があります。どうぞご相談ください。

・溶連菌感染による「のどかぜ」も散見されます。

・手足口病に似た皮疹を伴うウイルス感染症が散見されます。発熱などの他症状を伴うことはほとんど無く、皮疹が数日ほど続いた後に自然治癒します。

・RSウイルスによる急性気管支炎が一部の保育園で流行しています。乳幼児がかかると、強く激しい咳、喘鳴(ゼーゼー)、呼吸困難を生じることがあります。

・新型コロナウイルスの大和市内での4月の感染者数は108名です。2月が72名、3月が63名でしたので、再び増加傾向にあります。感染性の高い英国由来の変異株(N501Y)が流行の中心に変わりつつあると思われます。10歳未満児の感染者数は、2月に3名、3月に1名、4月に2名です。10歳代の感染者数は、2月に7名、3月に9名、4月に11名です。子どもの感染経路の多くは家族内のため、周囲の大人が感染しないことが子どもを守ることにつながります。三密の回避、マスク着用、手洗いを常に心がけましょう。N501Y変異株について、忽那賢志医師の解説記事が参考になります(https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20210417-00233149/)。

・[追記(53日)] 英国由来の変異株(N501Y)が広がる大阪など関西圏で、子どもにも感染が広がり始めています。N501Y変異株は全ての年齢層で感染しやすい特徴があるようです。第3波までは保護者が感染しても子どもは大丈夫であることが多かったですが、第4波では子どもにも感染するケースが増えています。たとえば大阪府で、10歳未満児が感染者全体に占める割合は、第3波で2.7%だったところ、第4波では6.0%に増えています。大和市では4月末現在、10歳未満ならびに10歳代の人たちの感染の急拡大はありません。学校や幼稚園・保育園でのクラスターの報告もありません。まずは大人がしっかり感染対策を行い、子どもにうつさないことが大切です。

・水ぼうそう、おたふくかぜの流行はありません。現在、おたふくかぜワクチンが不足しています。ワクチンの製造過程に問題を生じ、出荷が停止されたためです。少量ずつでも入荷できるように努めています。なお、現在出回っているワクチンの品質に問題はありませんので、すでに予約されている方は安心して接種をお受けください。

・麻疹は昨年、神奈川県で1名(全国で13名)、風疹は昨年、神奈川県で8名(全国で100名)の報告がありました。今年、国内の発生報告は、麻疹0名、風疹5名(神奈川県で1名)です。感染者の多くはワクチン接種歴がないか不明の成人です。妊婦が風疹に罹ると、赤ちゃんに先天性風疹症候群を生じる危険があります。昨年、1名の報告がありました。1歳と就学1年前の2回、MRワクチンを接種しましょう。成人で風疹ワクチンを一回も接種していないか、一回しか接種していない場合、ぜひ二回接種を行ってください(ただし、女性は妊娠中に接種できません。接種後2ヶ月は避妊が必要です)。風疹の流行を止める唯一の手段はワクチンの普及です。成人男性(昭和3742日から昭和5441日までに生まれた男性)を対象とした抗体価測定(無料)とワクチン接種(無料、定期接種)が国の施策により行われています。本制度の期限は2022331日とされています。該当する方は検査とワクチン接種をご考慮ください。当院においても受け付けています。また大和市は、市内在住で19歳以上の妊娠を希望する女性(妊婦または妊娠の可能性がある方は除く)とその配偶者に対して、MRワクチン接種の一部公費助成を行っています。当院においても受け付けしています。接種前に申請が必要です。詳細は大和市役所にお尋ねください。

2021年4月24日土曜日

スギ・ヒノキ花粉情報2021〔6〕

 2021年のスギ・ヒノキ花粉情報の第六報(最終版)です。

 スギ花粉のピークはすでに過ぎています。例年は5月上旬まで飛散が確認されますが、今年は4月下旬に終了する見込みです。ヒノキ花粉のピークも過ぎて、飛散量は頭打ちになってきました。5月上旬に終了する見込みです。スギ・ヒノキ花粉症シーズンの終わりが見えてきました。

 当院はアレルゲン免疫療法を行っています。花粉症を根本から治そうという取り組みです。スギ・ヒノキ花粉の飛散が終わった後(おおよそ5月下旬)から治療を開始できます。院長のコラム「アレルギー性鼻炎を治す舌下免疫療法」をご参照のうえ、お気軽にご相談ください。

2021年4月11日日曜日

新型コロナウイルスワクチン情報 (6)

  新型コロナウイルスワクチンの高齢者への接種が4月12日から始まります。大和市では高齢者施設に入所されている方々(約1,000人)に最初の接種が行われる見込みです。

 新型コロナウイルスワクチンに関する知見がかなり増えてきました。ワクチンの有効性と安全性に関して、国立国際医療研究センター・忽那賢志医師の論説が参考になります。忽那医師は、科学的な根拠に基づいた論説を随時発表されており、非常に参考になります。一般向けの分かりやすい記述ですので、皆様にもぜひ御一読いただきたい情報です。

 https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20210411-00231933/

 ワクチンは、自分自身のために、そして自分の家族や周囲の人たちのために、ぜひ接種していただきたいと玉井は考えています。

2021年3月28日日曜日

予防接種と乳幼児健診は大切です

 予防接種と乳幼児健診は、子どもの健やかな成長・発達を支えるための大切な医療です。新型コロナ禍の中でも、その重要性は変わりません。当院は感染予防対策を整えて、皆様の来院をお待ちしています。

 定期予防接種(ヒブ、小児用肺炎球菌、B型肝炎、ロタ、四種混合、BCG、麻疹・風疹、水痘、ポリオ、ジフテリア・破傷風、HPV <子宮頸がん予防ワクチン>)は、住民票のある自治体で接種することが原則ですが、当院は大和市のほか、座間市と海老名市の定期予防接種も扱っています。任意予防接種(おたふくかぜ、A型肝炎、HPV9価 <シルガード9> など)は、居住地にかかわらず接種できます。

 乳幼児健診(8ヶ月児、16ヶ月児)は、住民票のある自治体で行うことが原則で、こちらは他市との相互乗り入れがありません。当院は大和市の乳幼児健診を扱っています。

 予防接種は月・木・金曜日の午後2〜3時に専用の時間帯を設けていますが、その曜日・時間帯に来られない方のために、どの曜日・時間帯でも接種いたします(待合室を一般外来とは別に分けます)。乳幼児健診は火曜日の午後2〜3時に専用の時間帯を設けていますが、その曜日・時間帯に来られない方のために、土曜日の午前にも行っています(待合室を一般外来とは別に分けます)。第2・4火曜日は、栄養士による栄養相談も合わせて行います。

2021年3月5日金曜日

新型コロナウイルスワクチン情報(3)

 新型コロナワクチンの医療従事者向け接種が始まりました。ワクチンとの因果関係が疑われる重大な副反応は生じておらず、接種は滞りなく進んでいます。大和市には36日、第一便(約1千人分)が市立病院に届けられる予定です。

 ファイザー製ワクチンの有効性を証明した学術論文は三つあります。一つ目は以前にコラムで紹介した臨床試験です。ワクチン接種群で新型コロナウイルス感染症を発症したのは18198名中8名であったのに対し、ワクチン非接種群で17511名中162名でした。ワクチン2回接種により発症者数が20分の1に減少し、有効率95%と結論されました。二つ目と三つ目は、世界最速でワクチン接種が進むイスラエルで成績です。二つ目はワクチン接種を行った病院職員約7千名の追跡調査です。1回の接種で新型コロナウイルス陽性者数が85%減少しました。三つ目はワクチン2回接種を済ませた約60万人と未接種の約60万人の比較試験です。2回の接種で、陽性者数、発症者数、入院者数、重症者数は、それぞれ92%、94%、87%、92%減少しました。

 いずれの成績もファイザー製ワクチンのすぐれた有効性を示しています。他社製のワクチンもおおむね同様の成績です。新型コロナウイルスとの闘いはまだ続きますが、ワクチンの登場によって先を見通せる展開になってきたと言えるでしょう。