日本で2月14日に新型コロナウイルスワクチンの接種が始まりました。4月15日時点で医療従事者に約185万回の接種が為されました。
すでに過半数の国民が2回接種を終えたイスラエルでは、1日あたりの感染者数が1万人から200人に減少し、屋外でのマスク着用義務が解除されるに至っています。同様に、ワクチンの接種率が40%台の英国でも、ピーク時の1日6万人が現在は4千人に減っています。ワクチン接種率が高くないフランスやイタリアで感染者数が高止まりしていることを考えると、ワクチンの効果は大きいと思われます。
日本における副反応疑い例は、厚生労働省のホームページで確認することができます。現在、4月4日までの報告が掲載されています。急性アレルギー反応のアナフィラキシーについて、医療機関から350件の報告があり、このうち国際基準に該当するのは79件(女性71件、男性8件)でした。発生頻度は10万接種に7〜8回と推定されます。女性に多い理由ははっきりしませんが、化粧品に用いられるポリエチレングリコールがファイザー製ワクチンに含まれることが可能性としてあげられています。アナフィラキシーと報告されたほぼ全ての例が軽快しています。約2万人を対象とした接種後健康調査によると、発熱、頭痛、倦怠感は2回目接種後に多くみられます(発熱38%、頭痛54%、倦怠感69%)。接種部位の痛みは1、2回目ともに90%以上です。発熱、頭痛、倦怠感、接種部位の痛みは、ワクチンの副反応として想定内の出来事です。現時点で、ワクチンの安全性に関する重大な懸念はありません。
大和市では、4月21日から高齢者施設に入所中の高齢者に、5月17日から一般の高齢者(85歳以上の方)に、それぞれ接種が始められます。一般の高齢者への接種は当面の間、大和市保健福祉センターでの集団接種のみです。84歳以下の方の接種開始日は未定です。
当院においても、当院かかりつけの子どもたちの親御さんを中心に、成人向けのワクチン接種を行う予定です。高齢者(65歳以上の方)への接種が完了した後に始めます。接種開始日は未定です。