2021年4月17日土曜日

新型コロナウイルスワクチン情報 (7)

 日本で214日に新型コロナウイルスワクチンの接種が始まりました。415日時点で医療従事者に約185万回の接種が為されました。

 すでに過半数の国民が2回接種を終えたイスラエルでは、1日あたりの感染者数が1万人から200人に減少し、屋外でのマスク着用義務が解除されるに至っています。同様に、ワクチンの接種率が40%台の英国でも、ピーク時の16万人が現在は4千人に減っています。ワクチン接種率が高くないフランスやイタリアで感染者数が高止まりしていることを考えると、ワクチンの効果は大きいと思われます。

 日本における副反応疑い例は、厚生労働省のホームページで確認することができます。現在、44日までの報告が掲載されています。急性アレルギー反応のアナフィラキシーについて、医療機関から350件の報告があり、このうち国際基準に該当するのは79(女性71件、男性8件)でした。発生頻度は10万接種に78回と推定されます。女性に多い理由ははっきりしませんが、化粧品に用いられるポリエチレングリコールがファイザー製ワクチンに含まれることが可能性としてあげられています。アナフィラキシーと報告されたほぼ全ての例が軽快しています。2万人を対象とした接種後健康調査によると、発熱、頭痛、倦怠感は2回目接種後に多くみられます(発熱38%、頭痛54%、倦怠感69%)。接種部位の痛みは12回目ともに90%以上です。発熱、頭痛、倦怠感、接種部位の痛みは、ワクチンの副反応として想定内の出来事です。現時点で、ワクチンの安全性に関する重大な懸念はありません。

 大和市では、421日から高齢者施設に入所中の高齢者に、517日から一般の高齢者(85歳以上の方)に、それぞれ接種が始められます。一般の高齢者への接種は当面の間、大和市保健福祉センターでの集団接種のみです。84歳以下の方の接種開始日は未定です。

 当院においても、当院かかりつけの子どもたちの親御さんを中心に、成人向けのワクチン接種を行う予定です。高齢者(65歳以上の方)への接種が完了した後に始めます。接種開始日は未定です。

2021年4月14日水曜日

感染症情報(2021年4月前半)

・急性上気道炎(かぜ)が乳幼児〜学童の間で流行しています。とくに、保育園・幼稚園の新入生に多くみられます。主な症状は鼻水と咳です。12日間の発熱を伴う場合もあります。かぜ症状が長引く場合、副鼻腔炎や中耳炎の併発を気にする必要があります。どうぞご相談ください。

・ 溶連菌感染症、アデノウイルスによる「のどかぜ」も散見されます。

・手足口病に似た皮疹を伴うウイルス感染症が散見されます。発熱などの他症状を伴うことはほとんど無く、皮疹が数日ほど続いた後に自然治癒します。

・新型コロナウイルスの大和市内での4月(14日まで)の感染者数は29名です。ピーク時の1月(795名)に比べると大幅に減少していますが、2月以降は下げ止まりの傾向にあります。神奈川県全体としては再び増加傾向にあるため、引き続き警戒が必要です10歳未満児の感染者は、3月に1名、4月(14日まで)はゼロです。子どもの感染経路の多くは家族内のため、周囲の大人が感染しないことが子どもを守ることにつながります。 [追記(4月18日)]先週あたりから大和市内で感染者数が再び増えてきました。10歳未満児の感染者が17日に2名報告されました。1名は軽症、1名は無症状で、2名とも感染者との接触歴があります。おそらく家族内感染と推測されます。

・水ぼうそう、おたふくかぜの流行はありません。現在、おたふくかぜワクチンが不足しています。ワクチンの製造過程に問題を生じ、出荷が停止されたためです。供給再開は10月頃が見込まれています。なお、現在出回っているワクチンの品質に問題はありませんので、すでに予約されている方は安心して接種をお受けください。

・麻疹は昨年、神奈川県で1名(全国で13名)、風疹は昨年、神奈川県で8名(全国で100名)の報告がありました。今年、国内の発生報告は、麻疹0名、風疹5名(神奈川県で1名)です。感染者の多くはワクチン接種歴がないか不明の成人です。妊婦が風疹に罹ると、赤ちゃんに先天性風疹症候群を生じる危険があります。昨年、1名の報告がありました。1歳と就学1年前の2回、MRワクチンを接種しましょう。成人で風疹ワクチンを一回も接種していないか、一回しか接種していない場合、ぜひ二回接種を行ってください(ただし、女性は妊娠中に接種できません。接種後2ヶ月は避妊が必要です)。風疹の流行を止める唯一の手段はワクチンの普及です。成人男性(昭和3742日から昭和5441日までに生まれた男性)を対象とした抗体価測定(無料)とワクチン接種(無料、定期接種)が国の施策により行われています。本制度の期限は2022331日とされています。該当する方は検査とワクチン接種をご考慮ください。当院においても受け付けています。また大和市は、市内在住で19歳以上の妊娠を希望する女性(妊婦または妊娠の可能性がある方は除く)とその配偶者に対して、MRワクチン接種の一部公費助成を行っています。当院においても受け付けしています。接種前に申請が必要です。詳細は大和市役所にお尋ねください。

2021年4月11日日曜日

新型コロナウイルスワクチン情報 (6)

  新型コロナウイルスワクチンの高齢者への接種が4月12日から始まります。大和市では高齢者施設に入所されている方々(約1,000人)に最初の接種が行われる見込みです。

 新型コロナウイルスワクチンに関する知見がかなり増えてきました。ワクチンの有効性と安全性に関して、国立国際医療研究センター・忽那賢志医師の論説が参考になります。忽那医師は、科学的な根拠に基づいた論説を随時発表されており、非常に参考になります。一般向けの分かりやすい記述ですので、皆様にもぜひ御一読いただきたい情報です。

 https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20210411-00231933/

 ワクチンは、自分自身のために、そして自分の家族や周囲の人たちのために、ぜひ接種していただきたいと玉井は考えています。

2021年4月4日日曜日

スギ・ヒノキ花粉情報2021(5)

 2021年のスギ・ヒノキ花粉情報の第五報です。

 スギ花粉のピークはすでに越えていますが、ヒノキ花粉のピークは4月中旬です。以後、5月上旬まで花粉の飛散が続くと予想されます。花粉症用の薬を使用すると共に、花粉の回避に努めましょう。外出時の対策として、マスクは花粉量を1/31/6ほど減らし、通常の眼鏡は花粉量を約40%減らします(カバー付き眼鏡は約65%)。

 当院はアレルゲン免疫療法を行っています。花粉症を根本から治そうという取り組みです。院長のコラム「アレルギー性鼻炎を治す舌下免疫療法」をご参照のうえ、お気軽にご相談ください。

2021年3月28日日曜日

予防接種と乳幼児健診は大切です

 予防接種と乳幼児健診は、子どもの健やかな成長・発達を支えるための大切な医療です。新型コロナ禍の中でも、その重要性は変わりません。当院は感染予防対策を整えて、皆様の来院をお待ちしています。

 定期予防接種(ヒブ、小児用肺炎球菌、B型肝炎、ロタ、四種混合、BCG、麻疹・風疹、水痘、ポリオ、ジフテリア・破傷風、HPV <子宮頸がん予防ワクチン>)は、住民票のある自治体で接種することが原則ですが、当院は大和市のほか、座間市と海老名市の定期予防接種も扱っています。任意予防接種(おたふくかぜ、A型肝炎、HPV9価 <シルガード9> など)は、居住地にかかわらず接種できます。

 乳幼児健診(8ヶ月児、16ヶ月児)は、住民票のある自治体で行うことが原則で、こちらは他市との相互乗り入れがありません。当院は大和市の乳幼児健診を扱っています。

 予防接種は月・木・金曜日の午後2〜3時に専用の時間帯を設けていますが、その曜日・時間帯に来られない方のために、どの曜日・時間帯でも接種いたします(待合室を一般外来とは別に分けます)。乳幼児健診は火曜日の午後2〜3時に専用の時間帯を設けていますが、その曜日・時間帯に来られない方のために、土曜日の午前にも行っています(待合室を一般外来とは別に分けます)。第2・4火曜日は、栄養士による栄養相談も合わせて行います。

2021年3月5日金曜日

新型コロナウイルスワクチン情報(3)

 新型コロナワクチンの医療従事者向け接種が始まりました。ワクチンとの因果関係が疑われる重大な副反応は生じておらず、接種は滞りなく進んでいます。大和市には36日、第一便(約1千人分)が市立病院に届けられる予定です。

 ファイザー製ワクチンの有効性を証明した学術論文は三つあります。一つ目は以前にコラムで紹介した臨床試験です。ワクチン接種群で新型コロナウイルス感染症を発症したのは18198名中8名であったのに対し、ワクチン非接種群で17511名中162名でした。ワクチン2回接種により発症者数が20分の1に減少し、有効率95%と結論されました。二つ目と三つ目は、世界最速でワクチン接種が進むイスラエルで成績です。二つ目はワクチン接種を行った病院職員約7千名の追跡調査です。1回の接種で新型コロナウイルス陽性者数が85%減少しました。三つ目はワクチン2回接種を済ませた約60万人と未接種の約60万人の比較試験です。2回の接種で、陽性者数、発症者数、入院者数、重症者数は、それぞれ92%、94%、87%、92%減少しました。

 いずれの成績もファイザー製ワクチンのすぐれた有効性を示しています。他社製のワクチンもおおむね同様の成績です。新型コロナウイルスとの闘いはまだ続きますが、ワクチンの登場によって先を見通せる展開になってきたと言えるでしょう。

2021年3月3日水曜日

定期予防接種の期間延長(子宮頸がん予防ワクチンの場合)

 大和市は予防接種をしないまま対象期間を過ぎてしまった方について、事前に申請することにより定期接種として接種できる期間を延長しています。詳細は大和市のホームページをご参照ください(http://www.city.yamato.lg.jp/web/iryou/iryou00000001_00019.html)。

 子宮頸がん予防ワクチン(HPVワクチン)の場合、令和3年3月時点で高校一年生の女子は、令和45月までに接種を終えれば、定期接種の扱い(国の責任下で無料)になります。同ワクチンは026ヶ月の三回接種ですので、遅くとも令和3年10月までに1回目を接種することが必要です。

 子宮頸がん予防ワクチンは、女性の命を守る大切なワクチンです。接種されることを強くお勧めいたします。詳細は当院にお尋ねください。