思春期以降に百日咳が増えている理由は、ワクチンで得られた免疫抗体価が数年しか維持できないためです。抗体保有率は1歳前に頂点(90%)に達したあと徐々に減少し、5〜6歳で最低(25%)に下がります。この時期に百日咳ワクチンの追加接種を行うことが、以後の感染を防止するために有効です。当院は、年長児に行うMRワクチン定期接種時に、三種混合ワクチンとおたふくかぜワクチンを同時に任意接種することを推奨しています。
欧米では、三種(または四種)混合ワクチンを5〜6回接種する方式が普通です。日本では、生後3ヶ月以降の3回と1歳時の1回の計4回だけですが、今年になって5回目の任意接種が認可されました。この機会にぜひ接種をご検討ください。