2023年1月31日火曜日

感染症情報(2023年1月後半)

・急性上気道炎(かぜ)が乳幼児・学童の間で流行しています。主症状は鼻水と咳です。短期間の発熱を伴うこともあります。現在、発熱外来で診察する子どもの原因疾患は、かぜ > インフルエンザ > 新型コロナ の順です。

・溶連菌、アデノウイルスによる急性上気道炎が散見されます。

・急性胃腸炎(ノロウイルス等)が流行しています。主症状は嘔吐、発熱、腹痛、下痢です。嘔吐物や便に触れた手を石鹸と流水でよく洗うことが、感染拡大防止に役立ちます。

・インフルエンザ(A型)の流行が本格化しました。今後さらに増える見通しです(例年、流行期間のピークは6週間です)。主症状は発熱、倦怠感、頭痛、関節痛、咽頭痛、咳、鼻水です。マスク着用、手洗い励行など、感染拡大防止対策は新型コロナウイルスと同じです。

・新型コロナウイルス感染症(第8波)の感染者数は減少傾向にあります。しかし収束にはまだ時間がかかりそうです。小児における新型コロナ感染症の主症状は、13日間の発熱と倦怠感で、咽頭痛、頭痛、咳、鼻水、下痢等を伴うことがあります。漢方薬(麻黄湯、葛根湯など)が発熱期間の短縮にしばしば有効です。重症化率はきわめて低いですが、基礎疾患(慢性肺疾患、心疾患、腎疾患、糖尿病など)を持つ小児は要注意です。「新型コロナウイルス感染症の20歳未満の死亡例における疫学調査」が国立感染症研究所から報告されています(https://www.niid.go.jp/niid/ja/2019-ncov/2559-cfeir/11480-20-2022-8-31.html)。基礎疾患のない症例にも死亡例が出ています。主な死因は、心筋炎、急性脳症、肺炎、多臓器不全などです。死亡例の多くはワクチン未接種でした。ワクチンには重症化阻止効果がありますので、接種を推奨いたします。生後6ヶ月から接種できます。

・水ぼうそう、おたふくかぜの流行はありません。

・麻疹6名、風疹15名が昨年、全国で報告されました(神奈川県内の麻疹1名、風疹1名が含まれます)。感染者の多くはワクチン接種歴がないか不明の成人です。妊婦が風疹に罹ると、赤ちゃんに先天性風疹症候群を生じる危険があります。2000年以降、70例の報告があります。1歳と就学1年前の2回、MRワクチンを接種しましょう。成人で風疹ワクチンを一回も接種していないか、一回しか接種していない場合、ぜひ二回接種を行ってください(ただし、女性は妊娠中に接種できません。接種後2ヶ月は避妊が必要です)。風疹の流行を止める唯一の手段はワクチンの普及です。成人男性(昭和3742日から昭和5441日までに生まれた男性)を対象とした抗体価測定(無料)とワクチン接種(無料、定期接種)が国の施策により行われています。本制度の期限が2023331日までに延長されました。該当する方は検査とワクチン接種をご考慮ください。当院においても受け付けています。また大和市は、市内在住で19歳以上の妊娠を希望する女性(妊婦または妊娠の可能性がある方は除く)とその配偶者に対して、MRワクチン接種の一部公費助成を行っています。当院においても受け付けしています。接種前に申請が必要です。詳細は大和市役所にお尋ねください。