インフルエンザが一気に流行入りしました。急速に拡大しています。かぜやインフルエンザが増えてきたため、外来診療が混み合ってご迷惑をおかけしています。当院は人数制限をして患者さんをお断りすることはいたしません。かかりつけの方も初診の方もすべてお受けして、しっかり診療いたします。どうぞ安心してご来院ください。
・急性上気道炎(かぜ)が増加しています。長引く咳と鼻水が特徴です。発熱を伴うこともあります。
・溶連菌による急性咽頭炎が学童の間で増加しています。主症状は発熱と咽頭痛です。発疹(紅斑)を伴うこともあります。
・RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス(急性細気管支炎の原因となるウイルス)が散発しています。
・伝染性紅斑(リンゴ病)と手足口病の流行はおおむね収束しましたが、まだ時折みられます。
・胃腸炎が幼児・学童の間で徐々に増えてきました。主症状は嘔吐、下痢、腹痛、発熱です。
・インフルエンザが急速に拡大しています。各神奈川県の定点医療機関の報告数は1週間に48.56人で、警報レベルに達しています(半月前は9.69人でした)。当院は1週間に100人を超えています。現在、A/H1N1型 が9割以上を占めています。今後、A/H3N2型やB型が流行する可能性もあるため、一度罹ったら今シーズンはもう罹らないと安心することはできません。子どもたちの流行状況の把握に、大和市内の小中学校における学級閉鎖情報が役立ちます(https://www.city.yamato.lg.jp/gyosei/soshik/2019/gakkouhoken/16065.html)。
・新型コロナウイルス感染症が徐々に増えています。神奈川県の定点医療機関の報告数は1週間に4.21人で、漸増しています(半月前は2.23人でした)。当院は1週間に0〜2人です。主症状は、発熱、咽頭痛、咳、鼻水です。重症化するケースは高齢者も含めて少なくなりました。急性期の症状は普通のかぜと同様ですが、まれに後遺症(味覚障害、嗅覚障害、長引く咳、倦怠感など)を生じる点が、普通のかぜと異なります。
・マイコプラズマによる肺炎が春以来、幼児・学童の間で多数みられます。8年ぶりの大きな流行です。神奈川県の定点医療機関の報告数は1週間に2.17人ですが、検査診断されるケースが少ないため、実数はもっと多いと思われます。秋から冬にかけて増加するため、今後の動向に注意が必要です。マイコプラズマ感染症は、風邪と同じ症状(発熱、倦怠感など)で始まりますが、熱が長引いたり、数日後から激しい乾いた咳が現れたりすることが特徴です。
・水痘(水ぼうそう)が幼児・学童の間で散見されます。12月、当院で20名を数えました。ワクチン二回接種済みでも感染することがありますが、その場合の症状は一般に軽度です。
・おたふくかぜの流行はありません。
・麻疹は今年、全国で44名の報告があります(神奈川県内はゼロです)。2週間で1名増えました。風疹は今年、全国で6名の報告があります(神奈川県内はゼロです)。麻疹は500〜1000人に1人が死亡する重篤な病気です。感染力が非常に強く、1人の感染者は12〜18人に感染させます(インフルエンザが1〜3人であることから、感染力の大きさを想像いただけると思います)。飛沫を浴びなくても、同じ部屋にいるだけで感染します。また、妊婦が風疹に罹ると、赤ちゃんに先天性風疹症候群を生じる危険があります。2000年以降、70名の報告があります。麻疹と風疹の流行を止める唯一の手段はワクチンの普及です。成人男性(昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までに生まれた男性)を対象とした抗体価測定(無料)とワクチン接種(無料、定期接種)が国の施策により行われています。本制度の期限が2024年度まで延長されました。該当する方は検査とワクチン接種をご考慮ください。当院においても受け付けています。また神奈川県は、昭和33年4月2日から昭和63年4月1日までに生まれた男性(国制度の昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までを除く)ならびに妊娠希望の女性(年齢制限なし)を対象とした抗体価測定(無料)を実施しています。こちらも当院において受け付けています。本制度の期限は2025年3月10日です。自身の健康を守るために、そして社会に麻疹と風疹を蔓延させないために、1歳と就学1年前(5〜6歳)の計2回、麻疹・風疹(MR)ワクチンを接種しましょう。